産科
産科

当院では妊娠の判定、その後続けて妊婦健診を行っていきます。分娩は行っておりませんので、
妊娠35週前後になりましたら、なるべくご希望の分娩先へご紹介いたします。
帝王切開やその他の合併症によってはそれより早い時期のご紹介となることもあります。
妊娠中はホルモンバランスの変化や胎児の急速な成長によって、母体にさまざまな身体的・生理的な負担がかかります。その結果、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、鉄欠乏性貧血、さらには風邪や尿路感染症など、予測しづらい健康トラブルが生じることがあります。これらの症状が進行してしまうと、母体だけでなく胎児にも発育の遅れや早産といったリスクをもたらすため、早期の発見と適切な対応が極めて重要です。また、胎児においても先天的な異常や成長の遅れが起こることがあり、超音波検査や出生前スクリーニングを通じて早期に兆候を発見することで、適切な対策が講じられます。こうしたリスクに対応するために、妊婦健診を定期的に受けることが大切です。
血糖、貧血等の検査を行います。
妊娠28週以降にRSウイルスワクチン(アブリスボ)接種(希望者)
ほぼ毎回の健診で超音波検査を行いますが、妊娠20週と妊娠30週はよりしっかり診させていただきます。超音波検査ですべての異常がわかるわけではありませんが、生まれてからすぐ具合が悪くなるようなご病気はなるべく早く見つけてあげたいと思っています。しかし、お母さんのお腹の中にいるときは診断が困難な病気もありますので、ご了承ください。
34週ごろまで当院で健診していただき、その後、分娩先をご紹介いたします(帝王切開が必要な場合は30週頃のご紹介となります)。
患者さんの自己負担額は基本健診代と必要検査費用を合わせたものから、
妊婦健診受診券(補助券)での補助分を引いた差額となります。
| 初回 | 初回妊婦健診 | ¥19,000~ |
|---|---|---|
| 2回目以降 | 血圧検査、尿検査、超音波検査 | ¥1,500 |
| 妊娠28週頃 | 血糖、貧血 | ¥1,500 |
| 妊娠20週と妊娠30週頃 | スクリーニング超音波検査 | ¥3,000 |
当院では、NIPT、羊水検査を行うことができます。
医療においていろいろな検査がある中で、この出生前診断の検査はデリケートな問題を抱えています。「生まれる前に命の選別をするのか」という疑問が投げかけられ、日本では当初、とても慎重に導入を検討され、かなり限られた方に絞って検査を行ってきた。
しかし、結局いくら制限したところで、相談するシステムが整っていない無認可の施設で検査が行われ、安心するためにやったはずが、陽性の結果が出て初めて戸惑い、どうしていいかわからないという状況に陥る妊婦さんが出てきました。ならば、検査を制限するのではなく、検査したあとに困らない体制を作りましょうということで、以前はクリニックではできない検査でしたが、資格を得たクリニックでは検査することが可能になりました。この検査は人に勧められたからやる検査ではありません。あくまでご夫婦の考えで決めていただくことです。そのために、ぜひカウンセリングを受けていただいてから、検査を受けるかどうかを決めていただきたいのです。
NIPT検査
お母さんの採血で行う検査です。13、18、21トリソミー(ダウン症)に罹患しているかが確率でわかります(確定診断ではありません)。以前のクアトロ検査よりかなり精度が上がりました。NIPTで陽性となった場合、羊水検査を行っていただき(当院で実施可能、NIPT後の羊水検査の場合は費用は無料)、そこで確定診断となった場合に今後どうするかの相談をさせていただきます。当院は、当院と連携している日野市立病院の遺伝専門医の資格を持つ小児科と産科の医師によるカウンセリングを受けていただきます。
羊水検査
羊水の量が十分増えてくる妊娠17〜18週ごろに行います。お腹に針を刺し、羊水を採取します。超音波で安全に行える部位を同定してから針を刺します。流産のリスクが0.3%ほどあると言われていますが、頻度からわかるように滅多に起こることではありません。この検査で確定診断が可能となります。結果は1〜2週間で届きます。この結果を元に今回の妊娠を諦める場合は、入院での中絶処置が必要になるため、入院施設のある病院(NIPT検査後の方は日野市立病院)へご紹介します。
NIPT検査が導入され、以前あったクアトロ検査よりその精度がかなり上がったため、いきなり羊水検査を受ける方は減っています。しかし、初めから確定診断がご希望の方は羊水検査を行うことになります。
| 出生前診断 | |
|---|---|
| カウンセリング | ¥3,000 |
| NIPT | ¥95,000 |
| 羊水検査 | ¥140,000 (NIPT検査の結果をもとに羊水検査をする場合は費用はかかりません) |
RSウイルス感染症は呼吸器の感染症です。2歳までにほぼ100%の乳幼児が感染すると言われています。感染すると、数日にわたり鼻汁、せき、喉の痛みなど風邪症状が続きます。さらに呼吸器の炎症が進み、細気管支炎や肺炎を発症する場合があります。12ヶ月未満の乳幼児の入院原因で最も多く、特に生後6ヶ月未満で感染すると重症化しやすいと言われています。
RSウイルスワクチンは、乳児の重症化を防ぐ有効な予防手段として注目されています。生まれたばかりの乳児は免疫機能が未熟であり、自分で十分な量の抗体を作ることができないとされています。母子免疫ワクチンとは、妊婦が接種すると、母体内で作られた抗体が胎盤を通じて胎児に移行し、生まれた乳児が出生時から病原体に対する予防効果を期待できます。
妊娠28週0日~36週6日までの妊婦が無料(公費)で接種できます。
※接種後14日以内に出生した乳児におけるワクチンの有効性は確立していません。早めの接種をお勧めします
妊娠22週未満で妊娠が中断してしまうことを「流産」といいます。
全妊娠のうち約10〜15%に流産が発生し、その多くは妊娠12週未満の「早期流産」です。
流産の原因の約8割は受精卵の染色体異常によるものであり、母体の生活習慣や行動が原因となることはほとんどありません。
つまり、流産は「誰のせいでもない」自然現象であることが多いのです。
稽留流産(けいりゅうりゅうざん)
胎児の発育が途中で止まっているにもかかわらず、出血や腹痛がなく、子宮内に胎児が残っている状態。
不全流産
一部が排出された状態で、子宮内に胎児組織が残っている。出血や感染の危険があるため手術が必要。
完全流産
すべてが自然に排出され、子宮が空になっている状態。
稽留流産や不全流産の場合、自然排出を待つ方法もありますが、出血や感染のリスクを避けるために手術(子宮内容除去術)を行うことが一般的です。流産の場合、費用は保険適応となります
中絶は決して軽い判断で選ばれるものではなく、身体的にも精神的にも負担の大きい選択肢です。しかし、望まない妊娠に悩み、将来に不安を感じている方にとっては、重要な選択肢でもあります。
当院では、患者さん一人ひとりの思いや事情に寄り添い、手術を受けるかどうかを含め、パートナーとの話し合いや医師とのカウンセリングを通じて、納得のいく判断ができるようサポートいたします。
「もしかして妊娠かも?」と不安な気持ちを抱えている方は、まずは早めにご相談ください。時間が経つほど選択肢が限られてしまうため、早期の行動がとても大切です。
※合併症のある方は当院では中絶手術ができない場合があります
当院ではMVA(手動真空吸引法)にて中絶・流産手術を行います。
従来の鋭的掻爬法より以下の点で優れています。
検査・説明
安全に手術を行うため、お持ちの疾患、服用している薬、アレルギーなどについて問診を行います。また、超音波検査や血液検査を行い、妊娠の状態や母体の状況を把握した上で処置を進めていきます。検査後、手術について詳細な説明を行います。しっかりと話を聞き、十分に理解・納得された上で、手術を受けるようにしてください。
手術前処置(必要な方のみ)
今までは手術の前日に子宮頸管拡張という前処置を行っていましたが、MVA方式になってから、ほとんどの方がその必要がなくなりました。しかし、前処置を行ったほうが手術がより安全に行える場合もあります(出産歴がなく子宮の出口が狭い方など)。その際は、手術前日に来院していただく必要があります。
手術当日
通常、手術は朝8時半から行います。決められた時間に遅れないようにご来院ください。遅れてしまうとその日に手術ができなくなります。
局所麻酔で行います。以前は静脈麻酔で行っていましたが、MVA方式になり、手術の痛みが少なく、短時間で行えるようになりました。局所麻酔のほうが合併症も少ないです。
手術自体の所要時間は約15分間です。
術後
回復されるまで、ゆっくりとお休みください。
トイレへ行けるようになりましたら状態を確認し、薬の処方と今後についての説明を行います。歩行が可能になれば、帰宅の準備が出来次第、お帰りいただけます。通常、お昼前には帰宅できます。
※妊娠9週未満の中絶希望の方は経口薬で中絶することも可能ですが、その処方は分娩施設に限られているため、当院ではできません。手術しないメリットはありますが、2種類の薬を時間をおいて病院内で内服する必要があり、その後、妊娠組織が自然に排出されるのを待つため、手術より治療期間・通院回数が増えます。また約1割は手術が必要になると言われています。
全体にかかる金額は、手術費用以外にも術前の超音波検査や採血検査などの料金が必要となります。通常、以下の金額がかかります。
| 採血、超音波等 | ¥10,000 ※こちらは初診¥3,000、再診¥1,500別途料金がかかります |
|---|
| 妊娠9週まで | ¥120,000 |
|---|---|
| 妊娠10週〜12週未満まで | ¥150,000 |
胎児心拍が確認された場合は公費で最大10万円までの補助金を申請することができます。詳細は来院の際にご説明いたします。
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